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【クローズアップ科学】日本海で進む「海の温暖化」 異変が世界に先行、漁業に打撃懸念

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 仕組みはこうだ。日本海では冬場にロシア極東から冷たい季節風が吹き、表層の水が冷やされ、重くなって深海へ沈み込む。ところが温暖化で季節風の冷たさが弱まり、表層水の冷却が不十分になって沈み込みが鈍くなったため、酸素が深海に供給されにくくなっているのだ。

 深海の酸素は、ロシア極東が厳冬になると増加に転じることも、温暖化の影響を裏付けている。

 このまま温暖化が続くとどうなるのか。同研究所の荒巻能史主任研究員は「仮に深海への酸素供給が完全に止まると、100年で無酸素状態に陥る」と警鐘を鳴らす。

 魚介類の生息域が変わって漁場や漁期の変更を余儀なくされたり、不漁に陥ったりするなど、水産業に大きな打撃を与える恐れがある。チームはそのメカニズムや影響を探る研究を年内に開始する計画だ。

循環する「ミニ大洋」

 日本列島と大陸に挟まれた日本海は水深3千メートル超の深海が広がる一方、太平洋とはごく浅く狭い海峡でつながっているだけだ。深海は厚さ約200メートルの表層水にふたをされた形で、海水が独立して循環している。

 この循環は、大西洋からインド洋、太平洋へと海水が巡る世界の海洋の大循環とそっくり。このため研究者は日本海を「ミニ大洋」と呼ぶことがある。

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