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【ゆうゆうLife】家族がいてもいなくても(555)人から人へ引き継がれる庭

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 雲の厚い日が続いた後、光にあふれた朝が戻った。

 うれしくなって、中庭に面した引き戸のカーテンを、一気に開けたら、ピンクの花群れが、ふわっと目に飛び込んできた。

 緑と、背の高いフロックスの花の鮮やかさ。それがお互いを引き立てあって美しい。ピンクの花の足元に小さな白い花や、サルビアに似た鮮やかなオレンジの花も。まるで野趣に富んだイングリッシュガーデンのよう。

 そんな朝の庭を背に、キッチンに立って朝食を作っていると、心が静かに満たされていく。

 部屋には、いれたてのコーヒーの香りが満ち、鳥のさえずりが聞こえてくる。

 庭に出て、サラダ用にブルーベリーの実とバジルの葉を少し摘みながら、「私、こういう生活にあこがれていたのだったわ」と、ふと思ったりする。

 思えば、ここは森を切り開いて作られた場所。このハウスに最初に暮らし始めた人たちが、何年もかけて花々が育つよう、土づくりから始めて育ててきた庭だという。

 新入居者としては、その努力の成果を享受しているわけで、いわば、すてきな庭のおすそ分けをいただいているようなものだ。

 緑の木々に囲まれたこの場所には、A棟からE棟まで5つのブロックがあって、棟ごとにそれぞれの家が中庭を囲むように建っている。

 5つある中庭は中央に異なるシンボルツリーを持ち、住人たちの手で四季折々、花であふれる庭が作られている。

 その庭を時々、「ガーデンツアー」と称して私は散策する。

 この庭が、それぞれの棟の住人たちの個性を反映していて面白い。整然と作られた庭、野性的な庭、愛らしい庭…。

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