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【学ナビ】最先端技術使い誰もが「創造主」に

インタビューの中で、斎藤和紀共同代表は先端技術を記した28枚のカードを使ってアイデアを出しあう方法を説明した=3日、東京都千代田区(山本雅人撮影)
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 □エクスポネンシャル・ジャパン 斎藤和紀氏に聞く

 社会の激変に伴い、教育のあるべき姿の模索が続いている。プログラミング教育、STEM(科学技術系)教育、大学入試共通テストなど、議論の素材は無数にある。そんな中、これからの学びとは何か、を問う声も日増しに高まっている。「学ナビ(まなび)」面の開始にあたり、米国の先端技術を中心とした民間研究機関、シンギュラリティ大学の日本における活動を担い、社会を変える力を育む組織、エクスポネンシャル・ジャパンの共同代表を務める斎藤和紀氏に、これからの学びについてたずねた。学ぶべきは考えることそのものだという。(村山繁)

                  ◇

 --これからの学びの形は、これまでと異なるか

 「まるで異なる。これからはAI(人工知能)、遺伝子編集、ドローンなど『テクノロジー』と呼ばれる先端技術が急速に、しかも加速しながら進化している時代の中での学びになるからだ。知識や情報はインターネット上にあるのが当たり前。知識を仕入れるのはインターネットでいつでもどこでも可能だ。若い人、年齢の低い人が年長者、先人から授かる学びのスタイルは時代遅れとなった」

 --これから学ぶ対象とは何か

 「知識や情報はインターネットで得られるのだから、大切になるのは、それらの知識や情報を含めた先端技術で、どんな理想の社会をつくりたいのか、という強い思いと、それを実現するために使う先端技術が何か、ということについて、先端技術の全体を見渡して考えられること。言い換えれば、考えることそのものを学ぶといってもいい。なお私は、加速度的に進化する先端技術を見渡す力を、エクスポネンシャル(指数関数的)・テクノロジーの俯瞰(ふかん)力といっている」

 --「理想の社会づくり」と「学び」の関係は

 「進化する先端技術を使えば、だれでも未来の創造主になれる。私は漠然と議論をするだけのオブザーバー(傍観者)ではなく、ことを起こすイノベーター(革新者)になろう、と呼び掛け、自ら実践している。スキルを持つことが必要とは思わない。必要なスキルを持つ世界中の人と、連携がとれるようにつながればいい。学びには理由がある。その理由が、理想の社会づくり、自分がしたいことができる社会づくり、ではないかと思う」

 --未来の創造主にならないとどうなる

 「波を起こす側と、誰かが起こした波にのみ込まれるか、では、その差は大きく、そのうちに悲劇的なほどになる」

 --これからの学びの場とは

 「もちろん、学校に限らない。生活のすべてが学びの場だ。学校などの教育機関は組織である以上、変化に時間がかかり、先端技術の進化に追いつけない面もあろう。最近よく言われる『稼ぐ力』も教室では教えにくいかもしれない。それならその外で学べばいい。たとえば地元企業がイノベーター育成を支援する地域コミュニティーがそれを担うのはどうだろうか」

 --学びを苦痛という人もいる

 「学びとは、新しいことが身に付くことであり、やりたいことができるようになること。苦痛だとすると、夏休みの宿題の悪い思い出か何かだろうか」

 --いつまで学べばいい

 「終わりはない。学生だけが学ぶわけでもないし、会社員の間だけでもない。100歳の方も同じだ。いまは『100歳時代』といわれるが、100歳時代の実現が見通せる時点で、次を考えるべきだろう。たとえば『150歳時代』とか。150歳まで幸せに過ごす社会を実現するために学びを楽しんでほしい」

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【プロフィル】斎藤和紀

 さいとう・かずのり 1974(昭和49)年、北海道生まれ。早大人間科学部卒、同大院ファイナンス研究科終了。米シリコンバレーの民間教育機関、シンギュラリティ大学エグゼクティブプログラム終了。金融庁、石油化学メーカーなどを経て、2015(平成27)年エクスポネンシャル・ジャパンを創設し現職。ほかにアイ・ロボティクス最高財務責任者など。主な著書に『エクスポネンシャル思考』(大和書房)。43歳。

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