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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】(27)「取り入れる」日本人 朝鮮語の唱歌までつくった

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【海峡を越えて 「朝のくに」ものがたり】
(27)「取り入れる」日本人 朝鮮語の唱歌までつくった

朝鮮総督府発行「普通学校補充唱歌集」 朝鮮総督府発行「普通学校補充唱歌集」

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 朝鮮民族は「極端に走りすぎる」ときがあると前回書いた。一方の日本人は古来、和を尊び、争いを嫌い、曖昧、折衷、混在といったことをよしとしてきた。ただし、これにはプラス・マイナス両面がある。

 例えば、国益がぶつかり合う外交の場では間違いなくマイナスであろう。

 14年間のすったもんだの末にやっと決着した日韓会談(昭和40年、日韓基本条約に調印)。日本の領土と疑いようのない竹島の問題を摩擦を恐れて“タナ上げ”してしまい、韓国に実効支配され続けている。日本が「和」の心で譲っても、相手が同じような寛容な心で歩み寄ってくれるわけではない。

 互いの国・国民の財産、請求権を放棄し、完全かつ最終的に決着したことを確認した日韓請求権協定(同)もそうだ。韓国が主張していた徴用工の補償問題など8項目の要求も「含む」とした合意議定書まで交わし“完封”したはずだったのに、韓国側からのカネの要求はいまだにやむことがない。最終的には日韓双方が望んだ形とはいえ、「経済協力」という曖昧な折衷案でカネを支払ってしまったからだろう。

 ◆外国文化を「日本化」

 半面、文化や宗教などでは日本人の混在ぶり、曖昧さも悪くない。朝鮮人がどっぷり漬かった儒教(学)も日本人は全面的には取り入れはしなかった。仏教とごちゃ混ぜにしたり、その仏教も神道と混交させたりしている。朝鮮人が中国に倣った科挙(かきょ)(官吏登用試験)も導入しなかったし、実学や職人、商人を軽視せず、そろばんも身につけさせたから明治以降いち早く近代化を達成できた。

 15世紀に公布された朝鮮固有の文字、ハングルも本家本元の朝鮮人知識層が軽んじてあまり使わなかったのに、日本人は江戸時代から興味をもっていた。

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