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【話の肖像画】映画監督 ヤン・ヨンヒ(3) 朝鮮学校教育に深まる苦悩

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【話の肖像画】
映画監督 ヤン・ヨンヒ(3) 朝鮮学校教育に深まる苦悩

ヤン・ヨンヒさん(斎藤良雄撮影) ヤン・ヨンヒさん(斎藤良雄撮影)

 不満を口に出してはいけない雰囲気があったので、学校では波風の立たない対応で逃げていました。テストではよく祖国に対する決意表明みたいなものを書かされますが、「総連の活動家になります」とは書かずに、「同胞社会に役に立つ人間になる」などとかわしていました。

 しかし、進路指導では高校を出てそのまま総連組織に入り、活動家の親の後を継げ、と求められた。私は演劇をやることしか頭になくて、朝鮮大学校に入学することで当面の組織入りから逃げようと試みました。なりふり構わず、口八丁手八丁で「専門知識を持った総連の活動家になりたいです」などと言って。もちろん、一般の日本の大学に行きたいなどと言い出せる状況にはありませんでした。

 少しでも流されて、とりあえず先生の言うことに従ったら、すぐさま組織のベルトコンベヤーに乗せられてしまう怖さを実感した。あの時の極端な進路指導がなかったら、これだけ組織に反発する作品を制作する、今の自分はなかったかもしれません。

 〈朝鮮大学校での学生生活を経て、大阪の朝鮮高校の教師に就任。同僚との結婚や交通事故などに伴い、2年余りで仕事から離れた〉

 大学卒業にあたり、教職を拒否すれば別の就職が決まっている友人に迷惑がかかるなどと脅され、やむなく朝鮮高校に就職しました。さらに「魔が差して」同僚と結婚し、寿退社のような形になりましたが、夫とは全く合わず、すぐに離婚。もう、やりたいことしかやらないぞ。その思いで、劇団での演劇活動を中心にした生活をスタートさせました。(聞き手 時吉達也)

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