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【書評】ノンフィクション作家・河合香織が読む『消された信仰 「最後のかくれキリシタン」-長崎・生月島の人々』 素朴だが純粋な祈りの原型

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 カトリックの専門家に疑義を挑む胆力も異端の強さだろう。なぜ、かくれキリシタンはカトリックに復帰しなかったのか。当事者の声を丹念に聞き、真意を炙(あぶ)り出していくさまに引き込まれる。

 生月島の根底に流れるのは、先祖から命がけで手渡されてきた思いを受け継いでいこうとする意思だと本書は述べる。たとえ教義の意味がわからなくても、異端だと思われようとも、先祖と同じように祈る行為の、素朴だが純粋な姿。これこそが祈りの原型であり、私たちが置き忘れ、消えそうになっているものではないかと感じた。(広野真嗣著/小学館・1500円+税)

 評・河合香織(ノンフィクション作家)

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