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「プロの方法論に頼って」 「母さん、ごめん。」著者に聞く介護の実態

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「プロの方法論に頼って」 「母さん、ごめん。」著者に聞く介護の実態

同居する母親の介護経験を著した科学ジャーナリストの松浦晋也さん 同居する母親の介護経験を著した科学ジャーナリストの松浦晋也さん

 母親の認知症の進行と、その介護の実態について記した「母さん、ごめん。 50代独身男の介護奮闘記」が、主に介護経験者から共感を得て話題となっている。著者は科学ジャーナリストの松浦晋也さん(56)。主に家庭内で行われる介護について「社会問題だ」とし、誰もが関係する可能性があるからこそ、若いうちから意識してほしいと訴えている。(兼松康)

 ◆書いて気がつく

 「書くことによって客観化していった感じ。体験を整理し直して、後から大変だったと改めて気付いた」

 松浦さんはもともと宇宙開発関連などを主な取材分野とする科学ジャーナリスト。同居する母親が認知症を発症したと思われる平成26年7月から約2年半の介護経験をまとめた。認知症が進行する状況、当時の松浦さん自身の判断、弟妹とやりとりしたメールなどから、その実態をつづっている。

 振り返ってみれば初期に認知症を疑う事例はたくさんあった。それにもかかわらず、それを母の「うっかり」として片付けようとしていた自分。母が通信販売の定期購入で物を買い、使わずにため続けていたこと、介護のストレスで自身の精神が壊れ始めたという認識…。松浦さんはこうした経験を振り返って、さまざまな教訓を得たという。

 ◆誰でも可能性

 高齢化が進む現在の日本では、「介護は、明日はわが身と考えるべきだ。する側にも、される側にもなる可能性がある」と指摘。ただ、松浦さん自身は「まさか母が認知症になるとは思ってもいなかった。といっても、母方の祖父は90代で発症したし、可能性はあったのに、全く考えていなかった」と打ち明ける。「ある程度の年齢になれば誰でもなる可能性はあり、介護する側なら40代から意識してもおかしくない」

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