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【編集者のおすすめ】『マルチプル・ワーカー 「複業」の時代』山田英夫著 “本当に”幸せな働き方とは

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【編集者のおすすめ】
『マルチプル・ワーカー 「複業」の時代』山田英夫著 “本当に”幸せな働き方とは

『マルチプル・ワーカー 「複業」の時代』山田英夫著 『マルチプル・ワーカー 「複業」の時代』山田英夫著

 本書の企画を著者の山田英夫先生に依頼したのは2017年1月のこと。大手企業ロート製薬が「副業解禁」したのを機に、「企業と働き手の関係が変わる」といった見出しが新聞や雑誌を騒がせ始めた頃だ。正直に言うと「副業解禁」の効果には個人的には懐疑的だった。労働力の量的不足を副業で補おうという発想では、働き手がますます疲弊するだけではないのか-。そこで、「副業解禁時代の“本当に”幸せな働き方」をテーマにした書籍を作りたいと考えた。一人一人が自分のキャリア、さらには人生を自らデザインし、したたかに行動するきっかけになればと。

 著者は早稲田大学ビジネススクールで教鞭(きょうべん)を執り、競争戦略、ビジネスモデル分野の第一人者として、その提言が常に注目されている。

 本書の執筆にあたり、著者ならではのケーススタディーの手法を生かし、ロート製薬、ソフトバンクといった企業、副業をしている働き手、「働き方の先進国」ドイツ大使館にも取材。こうした生きた事例と、国内外の調査・研究をもとに「複業」(本書では主従関係のない「複業」と表現)のメリット・デメリットを浮き彫りにし、他とは一線を画す内容となった。

 それは個人の働き方にとどまらず、企業のあり方にも鋭く及ぶ。「1つの会社に縛られる生き方」が終焉(しゅうえん)を迎えようとする今、本書が、社員の副業解禁を考える管理者・経営者、副業に関心を持ち始めたビジネスパーソンの一助となれば幸いである。(三笠書房・1500円+税)(三笠書房編集本部 北畠佐知子)

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