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【話の肖像画】政治評論家・屋山太郎(4) 土光臨調で国鉄改革訴える

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 すさまじい反響で、ワイドショーに出ずっぱりになった。これで国鉄民営化が進むと思ったら、あるとき「撃ち方やめだ」となった。理由を聞くと、国鉄は赤字で経営も悪いから民営化するというと、黒字の電電公社(現NTT)と専売公社(現日本たばこ産業、JT)の民営化が置き去りになるというんだ。土光臨調の委員で元日本陸軍参謀の瀬島龍三さんの入れ知恵だった。壮大な戦略だと感心した。

 〈国鉄の民営化は両公社から遅れること2年、62年だった。同年、時事に退社届を出した〉

 デスクなんかの管理職になったら運の尽きだと思っており、そんな人事は受けないと公言していた。

 中曽根康弘元首相は当時、日本は「西側同盟の一員」だと明確にし、それまでの内閣の等距離外交や全方位外交といった曖昧な外交を清算した。僕は、この中曽根外交の方針を理想的な流れだと考えていたが、毎日新聞や朝日新聞は違っていたらしい。そこで「諸君!」に「毎日新聞はプラウダか」という論評を書いた。異論を唱える時事の役員もいた。毎日は記事を配信するお得意さんなのに、というわけだ。言論は自由だから、この言い分は納得できない。反論はしたものの、記者としてやりたいことはやり、思い残すこともなかった。僕のプリンシプル(原則)は正義と潔さだ。卑怯(ひきょう)なことは許さないという精神もある。もっと自由に論評していきたいとフリーの政治評論家に転身した。

 記者時代からのモットーは、依頼された仕事は引き受ける、決めた締め切りは守る。なぜなら依頼する側は書けるだろうと思ったテーマを依頼してくる。背伸びしてでも書いているうちに筆力が上がり、人脈も広がると考えた。締め切り厳守も60年間崩したことはない。

 〈平成13年、正論大賞を受賞した〉

 編集者から「大兄はただ怒っていればいい」と言われるほど書きたいことを思うまま書き賞をくれるなんて、こんなうれしいことはなかった。褒められたことがなかったしなあ。(聞き手 佐々木美恵)

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