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【主張】国産プルトニウム 特徴の説明と消費を急げ

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 日本が保有するプルトニウムについて、世界に正確な情報をはっきり発信することが必要だ。

 日米原子力協定が7月から自動延長されるのを前に、日本が保有するプルトニウムの量に対する国際的関心が高まりを見せているためである。

 資源小国の日本はエネルギー政策の基本に核燃料サイクル計画を据えている。

 米国との協定を踏まえ、核査察も受けながら、原発の使用済み燃料から新燃料用にプルトニウムを回収している。だが、その備蓄量が多いと批判する国もある。

 日本が核武装するのではないかという疑心暗鬼に陥っているようだ。確かに日本は国内に10トン、英仏に委託中の37トン、合計47トンのプルトニウムを所有している。

 「この量は原爆6千発に相当する」という風評が、独り歩きしていることが問題である。

 日本が持つプルトニウムは「原子炉級」と呼ばれるもので、核分裂しない種類のプルトニウムが多く含まれる。

 日本の発電用の原子炉では、ウラン燃料を5、6年間、しっかり燃やすので、非核分裂性のプルトニウムが増えるのだ。

 これに対し、「核兵器級」のものは、日本とは別タイプの原子炉から生焼けの燃料を数週間後に取り出すので、核分裂しやすい種類のプルトニウムに富んでいる。

 同じプルトニウムでも性質は大きく違う。日本のプルトニウムでは、どんなに頑張っても本格的な原爆は造れない。

 日本政府は、この科学的事実を世界だけでなく、国内にも周知しなければならない。

 世界の懸念を晴らすには、日本がプルトニウムを発電用に活用している姿を示す努力も必要だ。

 そのためには、プルトニウムを含むMOX燃料を原発で使うプルサーマル発電を増やしたい。

 だが、日本の原発は9基しか再稼働しておらず、プルサーマル発電が認められているのは、このうちの4基にすぎない。しかもその中の四国電力伊方3号機は、広島高裁の仮処分で運転できない。

 まず国が前面に立ち、電力会社も一体となってプルトニウムの消費促進を図るべきである。

 保有量削減のため、日本原燃の再処理工場(青森県六ケ所村)の稼働を抑制するなどの発想は論外だ。世界の誤解に輪をかけよう。まずは説明と消費の実践だ。

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