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LGBTや障害ある人らが「本」になり読者と対話 ヒューマンライブラリー

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LGBTや障害ある人らが「本」になり読者と対話 ヒューマンライブラリー

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 また江守さんの対話に読者として参加し、自らも右腕がない体で生まれた「四体満足」な日々を「本」として語った早稲田大4年、小泉菜緒さん(21)は「障害のことを伝えると、気まずさのあまり『聞いてごめん』と謝る人がいる。でも、今回、本となって対話してみて、『ごめん』と言う人の側の気持ちも理解することができた」。

 自分の「当たり前」は立場を変えれば、そうじゃない。「表紙」を見るだけでは分からない気付きが読者にも「本」になった人にもあるようだ。

                  

 ■人が「本」と「読者」に 少人数空間で互いに理解

 社会で誤解や偏見を受けやすい人々が「本」になり、一般の読者と対話をする「ヒューマンライブラリー」は2000年、デンマークで始まった。日本では平成20年、東大のある研究室が初開催し、以降大学を中心に行われてきた。

 なぜこの取り組みが“偏見解消”に有効なのか。駒沢大教授時代に取り組み始め、現在日本ヒューマンライブラリー学会理事長の坪井健さんは、「少人数の親密な空間だから」。講演などと違い、個人と個人が向き合い本音で語らうことが、お互いの理解につながるという。

 坪井さんによると、今年は地域社会でもヒューマンライブラリーの開催が目立つという。「友達やご近所に気を使い合うような時代だからこそ、心のバリアを開放して触れ合う場が求められているのかもしれません」

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