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【がん電話相談から】子宮体がん検診について

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【がん電話相談から】
子宮体がん検診について

 Q 71歳の女性です。毎年婦人科検診で子宮頸(けい)がん、体がん、卵巣がんの検査を受けてきました。2年前から子宮頸管狭窄(きょうさく)のため、子宮体がん検査ができません。内視鏡が入らなければ、エコー(超音波)を入れて調べると言われましたが、大丈夫でしょうか?

 A 子宮体がん検診は、子宮頸管(子宮の入り口から子宮体部へ連なる管)を経て、子宮体部内腔(ないくう)へ太さ2ミリくらいのプラスチック製の器具を挿入し、内腔で内側のブラシを露出させて子宮体部内膜を擦過して細胞を採取した後、ブラシをプラスチック管内に格納して、子宮外に取り出します。

 細胞診の診断効率は、子宮頸がん95%に対し、体がんは65~80%と低いために、時に困惑した結果になります。自覚症状がないときは、安易に行わない方がいいでしょう。大部分は安全に検査できますが、まれに腟内の細菌を子宮内腔に持ち込み、感染を起こすことがあります。また、閉経後の子宮は萎縮するため、子宮頸管が狭くなっていて、子宮頸部をマルチン鉗子(かんし)などで固定しないと、検査器具の挿入が難しくなります。

 Q 自覚症状があるときは?

 A 不正出血、異常な帯下(おりもの)を自覚する場合、細胞診に加え子宮内膜組織検査(子宮内膜掻爬(そうは)診=子宮内膜を擦過ではなく削り取る)や経腟超音波検査などを併用して診断の精度を上げます。より落ち着いた診察室で、鉗子などで固定しても器具の挿入が難しければ、経腟エコーで子宮頚部、体部を観察します。もし、子宮内腔に液体(水、血液、分泌物)が貯留している場合は、数カ月後に再度経腟エコー検査し、さらに貯留が増加ならMRI(磁気共鳴画像装置)検査を行います。造影MRIで、子宮体部から頸管にかけて腫瘍が疑われれば、麻酔をかけて、子宮頸管をゆっくり拡張して、細胞診、組織診を行って、がんか否かの確定診断に努めます。

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 回答には、瀧澤憲・がん研有明病院顧問(婦人科)が当たりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック、産経新聞社)は、(電)03・5531・0110。月~木曜日(祝日は除く)午前11時~午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります。

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