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【熊木徹夫の人生相談】荒れ放題の実家をどうすれば…きょうだいで話し合いも出来ない状態

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【熊木徹夫の人生相談】
荒れ放題の実家をどうすれば…きょうだいで話し合いも出来ない状態

イラスト・千葉真 イラスト・千葉真

回答

 まずは、実家における家族関係に、いくばくかの想像を巡らせながらアプローチしてみます。かつて、きょうだいを育み慈しむため、両親が手塩にかけてきた野菜や果物。それらには、両親の深い愛情が結晶していました。同時にそれらは、家族結束の象徴でもあった。このような両親の思いを、きょうだい達が知らないはずはありません。とはいえ今、各々がどうしようもない現実を抱えている。長兄は実家を継ぐことはできないまでも、実家をそばで支えるという道を選んだ。しかし寄る年波には勝てず、きょうだい達を束ねることもできない。兄・姉たちも、実家に未練がないわけではないが、他の血縁が生じており、今更それを振り切って実家をどうこうできるわけではない。そこに末妹のあなた。かつて実家を守っていた両親が他界し、急速に求心力を失っていく実家の現状を目の当たりにする。もどかしさのあまり、上のきょうだい達にあれこれ働きかけるも、疎ましがられて次第に縁が遠くなっていく。こういったところでしょうか。

 荒廃しゆく実家を横目に、年2回の墓参りを欠かさないあなたは、信義に厚い人に違いありません。そして「実家をどうすればいいか」と問いかけたところで、実際はどうにもならないことも分かっている。ただ、その哀切を誰かに吐露せずにはおれないのでしょう。以下が私の回答です。ご両親と実家というあなたのルーツに向けて、ひたすら喪に服するしかないのではないか。これは、ご両親のためだけではない。あなた自身を救うため何よりも重要なことです。そして、実家の喪失に抗いえなかったきょうだい達の無念をも慮ってほしい。それを一番喜ぶのは、他ならぬご両親のはずですから。

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