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写真展「内藤正敏 異界出現」 モノの本質を幻視する呪具

《交通事故 洲崎》〈東京 都市の闇を幻視する〉から 1970年 東京都写真美術館蔵
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 暗闇に浮かび上がる異形の時空-。民俗学者でもある写真家、内藤正敏(80)の仕事を概観する企画展「内藤正敏 異界出現」が東京都写真美術館(東京都目黒区、恵比寿ガーデンプレイス内)で開かれている。東北の民間信仰や民俗に関する強烈な写真表現で知られるが、実験的な初期作品から近作までを眺めると、「背後に隠されている世界」に関心を抱き続けた作家の姿が見えてくる。(篠原知存)

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 内藤が注目されるきっかけになった初期作品が「SF写真」。物質の化学反応を接写するなどして、架空の生命体や宇宙的なイメージを作り出している。SF誌などから仕事を依頼され、「ハヤカワSFシリーズ」で小松左京『復活の日』、レイ・ブラッドベリ『華氏451度』など、数々の名作の表紙を手がけていた。

 ところが、内藤は突然、すべてを捨て去る。山形県の注連寺で「即身仏」と出会ったのがきっかけだった。同美術館の学芸員、石田哲朗さんによると「生命の起源を表現するSF写真の大作を制作中でしたが、ネガを焼き捨ててしまったそうです」。

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