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以前は安静が常識だけど…心不全患者も運動を 専門家の指導で安全に

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 以前は安静が常識とされた病気でも「適度な運動が有益」と判明するケースが増えてきた。心不全もその一例。運動の効果で末梢(まっしょう)の循環が良くなると、弱った心臓の負担を減らせるという理屈だ。だが、こうした運動療法を提供する施設はまだ十分とはいえず、特に病院を離れた後の運動継続策が課題になっている。

 急増120万人予想

 心不全とは、体に血液を巡らせる心臓のポンプ機能が落ち、息切れやむくみなどが発生した状態。心筋梗塞のような急性心疾患が原因となる場合のほか、高血圧で心臓に長年負担がかかった末に起こることもある。

 心不全患者は高齢化によって急増している。岡山大循環器内科の伊藤浩教授によると「平成17年には約100万人だったが32年には120万人になると推計されている。高齢患者の割合が増え続けるのは確実で、地方都市では既にその傾向が出ている」という。

 埼玉県日高市の埼玉医大国際医療センターもその変化を経験中だ。心臓リハビリテーション科の牧田茂教授は「私たちがリハビリを担当する入院患者は5年ほど前から心不全が最多です」と話す。

 メリット報告増加

 牧田さんの専門である心臓リハビリとは、安全な運動療法を柱に、患者の生活習慣の改善指導なども含む総合プログラム。健康保険も適用される。

 牧田さんによると、心不全患者の約3割は退院後1年以内に症状悪化で再入院するのが実態。だが「再入院は本人の努力でかなり減らせる」。

 特に効果的なのが運動療法だ。心筋梗塞については運動で再発が減るとのデータが早くから出ていたが、全身状態がより悪化した心不全についても、メリットを示す研究報告が2000年ごろから欧米で増加した。

 ただし素人判断は禁物。病状が安定し、専門家の指導で安全な運動量を決めることが絶対条件だ。

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