PR

ライフ ライフ

【正論】戦争は文民統制で止められない 東京国際大学教授・村井友秀

Messenger

 ≪国民が反戦であるとはかぎらない≫

 62年6月、政府の命令によってインド軍約1万人が東部国境方面で中国軍を攻撃した。11月に戦闘は終了したが、インド軍は戦死1383人、行方不明1696人、捕虜3968人という大損害を出し、東部辺境特別区のインド軍は壊滅した。

 民主主義と文民統制が機能しているインドでは、政治家は国民世論に動かされ、軍人は政治家の命令に従った。ベトナム戦争においても、米国の文民政治家は軍人以上に熱心に戦争に関与し、戦争遂行上重要な役割を果たした。

 他方、国民が国家の主人になったフランス革命において、革命に高揚した国民が熱唱した革命歌(仏国歌ラマルセイエーズ)の歌詞は、「市民よ武器を取れ、隊列を組み前進せよ、敵の汚れた血がわれらの畑を満たすまで」というものであった。

 フォークランド戦争を始めた英国のサッチャー首相、イラク戦争を始めた米国のブッシュ大統領の支持率は戦争によって急上昇した。国民が常に平和的であるというのは歴史的に誤りである。民主主義と文民統制が機能していても、国民が戦争を望めば民主主義国家は戦争に突入する。(東京国際大学教授・村井友秀 むらい ともひで)

関連ニュース

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ