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iPS心臓病治療 命を救う再生医療の試金石 高いハードル、安全面で慎重対応

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 また、目は術後に外部から患部を検査できるが、心臓は直接診察できない。がん化など何らかの不具合が生じると迅速な処置が難しく、成功へのハードルは上がる。このため澤教授は「最も安全に配慮した形で実施する」と強調する。

 チームは心不全のブタの心臓にiPS細胞から作った心筋シートを移植し、心臓機能を改善させることに成功している。ただ人での効果は未知数だ。澤教授は「初めてのケースなので、病気の進行を食い止める程度を目標にしている」と話す。

 脳、肝臓でも計画

 iPS細胞を使った臨床計画は今後もめじろ押しだ。慶応大は今回とは異なる方法による心筋細胞の移植や、脊髄損傷の治療を計画。京大も難病のパーキンソン病患者の脳に、神経細胞のもとになる細胞を移植する計画で、いずれも年内の実施を目指している。

 その先には、細胞レベルではなく組織や臓器の移植研究が待っている。横浜市立大は肝臓のもとになる立体的なミニ肝臓を作製し来年度以降、肝不全患者に移植する計画を進めている。

 心臓や脳、肝臓などは人間の生命を維持する上で重要な臓器で、その治療は再生医療の本命ともいえる。大阪大による臨床研究の成否は、再生医療の将来の普及に向けた試金石になりそうだ。(伊藤壽一郎)

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