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【大学ナビ】「3・11後」を生きる君たちへ(下)詩人・和合亮一さん

国道6号が縦走する福島県大熊町と双葉町の町境付近から東京電力福島第1原子力発電所方面をのぞむ=今年3月11日午後2時46分(関厚夫撮影)
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 ■過去と未来のかけ橋に

 〈詩人、和合亮一さんは高校教員として勤務するかたわら、各地の大学で講演や講義を重ね、東日本大震災後の故郷・福島や被災地の姿を伝え続けてきた〉

 大学で話をさせていただくことにはすごく意義を感じています。また、講演がきっかけとなっていくつかの書籍が生まれたことは貴重な経験でした。ただ、以前にも申し上げましたが、そこから一歩踏み込んで、東日本大震災を大学の授業の中で取り上げ、それらを体系化して教科書にする。そしてその教科書をわれわれ現場の教師が実際の授業で組み立ててゆく。アカデミックかつクリエイティブなこの試みについては、われわれ福島に住んでいる人間が、「生き残り」をかけてぜひ提言させていただきたいと考えています。

 〈「震災7年」を機に和合さんが発表した「ランドセル」。この新作詩のモチーフは震災で失われた若いいのちと震災直後に誕生したいのちとの交差である〉

 現在・過去・未来という3つの時間軸を考えたさい、現在に語りかけるだけではなく、過去にも未来にも語りかけることが自分にとって詩を書くということなのではないだろうか。同時に、過去や未来に語りかけてゆくなかで、現在が見えてくる。それが詩を書くということではないか-。東日本大震災が起きてからの7年、また自分のこれまでの30年間の創作活動を振り返り、そう感じています。

 東日本大震災は過去と未来を分断するほどの出来事でした。なぜこんな災害が起きてしまったのか。わたしたちは過去をみつめることを忘れてはなりません。そして未来を考えたとき、まず心に浮かぶのは子供たちのことです。彼らに少しでも何か残すことはできないか。そんな思いとともに、これからも未来に語りかけてゆきたいと思います。(関厚夫が担当しました)

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