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【高畑勲監督のお別れの会】宮崎駿監督のあいさつ全文(下完)「パクさんのことを忘れない」

高畑勲さんの「お別れの会」で、あいさつする宮崎駿監督=15日、東京都三鷹市の三鷹の森ジブリ美術館
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 東京都三鷹市の三鷹の森ジブリ美術館で15日、営まれたアニメーション監督、高畑勲さんのお別れの会で、高畑さんとともにアニメスタジオ「スタジオジブリ」を率いた宮崎駿監督(77)が読んだあいさつ全文の続きは以下の通り。

秘密の談合

 ある晩、大塚さんの家に呼ばれた。スタジオ近くの借家の一室にパクさんも来ていた。ちゃぶ台に大塚さんはきちんと座っていた。パクさんは組合事務所と同じように、すぐ畳に寝転んだ。何と僕も寝転んでいた。

 奥さんがお茶を運んでくれたとき、僕は慌てて起きたが、パクさんはそのまま「どうも」と会釈した。女性のスタッフにパクさんの人気が今ひとつなのは、この不作法のせいだったが、本人によると、股関節がずれていてだるいんだそうだった。

 大塚さんは語った。「こんな長編映画の機会はなかなか来ないだろう。困難は多いだろうし、制作期間が延びて問題になることが予想されるが、覚悟して思いきってやろう」

 それは意思統一というより、反乱の宣言みたいな秘密の談合だった。

 もとより、僕に異存はなかった。なんせ僕は(仕事が)映画にもなっていない新米のアニメーターに過ぎなかったのだ。大塚さんとパクさんは、事の重大さがもっとよく分かっていたのだと思う。

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