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【100歳時代プロジェクト】「仕事に追われて」元気に 京大元総長・井村裕夫氏 87歳、第一線で活躍

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【100歳時代プロジェクト】
「仕事に追われて」元気に 京大元総長・井村裕夫氏 87歳、第一線で活躍

「低体重で生まれた人は注意を」と語る井村裕夫京大元総長 =京都市下京区の稲盛財団 「低体重で生まれた人は注意を」と語る井村裕夫京大元総長 =京都市下京区の稲盛財団

 長年、糖尿病の治療・研究に携わってきたが、「自分の血糖値の日内変動を測定したところ、時々、正常値と糖尿病との境界領域に行くことがあり、甘いものを食べ過ぎぬよう注意して生活してきたことも現在の健康につながっている」と振り返る。

 ◆先制医療普及に奔走

 現在、井村氏は先制医療の啓発・普及に取り組む。予防医療が集団を対象に病気のリスクを明らかにするのに対し、先制医療は遺伝情報など「個人」に着目する。集団の分析から「喫煙は大きなリスク」と訴えても、愛煙家全てが病気になるわけでなく、生活習慣改善の動機付けとなりにくいからだ。一方、先制医療では、遺伝的にハイリスクの人を抽出、最新技術で超早期診断を行い、発症のはるか前に兆候をつかみ投薬などを行う。

 究極の先制医療として、出生時の低体重や過体重を防ぐための、妊婦の適切な栄養摂取が挙げられる。胎児期に低栄養だった人はその環境に適応し、出生後の豊かな栄養状態では、いわば過剰な状態となり、将来、糖尿病などになりやすいからだ。井村氏は「高齢者は生活習慣病を発症しやすいので、自分の出生時の体重を再確認し、低体重や過体重だった人は自分がハイリスクだと自覚して食事・運動に特に注意してほしい」と結んだ。

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