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サクラが見られなくなる?! 温暖化で開花メカニズムに異常

上野恩賜公園の桜は3月23日に五分咲きで見頃に=東京・上野(宮崎瑞穂撮影)
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 受験の合格発表や入学・卒業式シーズンを彩る「桜」に異変が生じている。年を経るごとに開花が早まっているのだ。今年の関東では3月半ばに開花が始まり、各地の花見イベントが前倒しや中止となったのは記憶に新しいところだ。背景には、桜の開花メカニズムと、地球温暖化の影響があると専門家は口をそろえる。このまま開花が早くなる流れが止まらなければ、近い将来、桜が見られなくなる地域もあるという。日本人の心を象徴し、世界に誇ってきた麗しの花が今、危機を迎えている。(社会部 中村翔樹)

季節外れの花見

 ソメイヨシノやヤマザクラなど約240本が咲き誇る都内屈指の花見の名所、外濠公園(東京都)。例年なら4月のはずが、今年は3月下旬、花見客でにぎわっていた。会社員の男性(34)は「開花予想が早まっていたので、急いで友達と予定を合わせた。この時期に桜を拝めるとは得した気分」と笑顔を見せた。

 この春は記録的な暖かさのせいで桜前線が急速に北上した。気象庁によると、3月の平均気温は東北、関東甲信、東海、近畿で過去最高を記録。4月も東日本(関東甲信、東海、北陸)と西日本(近畿、中国四国、九州)で気温が高く、千葉や水戸など関東甲信を中心に20地点で月平均気温の最高値を更新した。

 その結果、高知で3月19日、国内観測史上最も早く満開となったほか、鳥取、島根、大阪でもその地点で過去最速の満開日を迎えた。前橋や銚子など関東でも最速満開日のタイ記録だった。

「30地点で満開なし」も

 このままのペースで温暖化が進むと、桜が開花するための必須条件である「休眠打破」というメカニズムがうまく働かなくなる可能性が高いという。

 桜(ソメイヨシノ)の開花と地球温暖化の影響について研究する福岡市科学館(福岡市)の伊藤久徳館長によると、休眠打破は、夏や秋の休眠期間を経て、冬に低温にさらされることで花芽(がが)が目を覚ます仕組み。春に向けて気温が上昇するにつれて発育、開花につながる。

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