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【書評】『死の島』小池真理子著 人間にとって真の救いとは

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 澤はいう。“独りで生き、独りで死んでいく”こと、“その生き方を自分で選び、受け入れていくことの中にこそ、真の尊厳があるはずなのに”“痛ましいこと、おぞましいこと、さびしいこと”としか扱われないのはおかしいではないか。尊厳死は果たして罪なのかと。澤はそれを突きつけるかのように、最後に荘厳なたくらみを実行する。

 小池真理子は『無伴奏』『恋』『欲望』『沈黙のひと』と多くの名作を送り出してきた。しかし“人間にとって真の救いとは何か”を力強く突きつける本書は、小池文学の新たな収穫であるだけでなく、日本文学の新たな傑作として、今後広く読まれ続けられるのではないか。それほどの衝撃性を秘めている。(文芸春秋・1700円+税)

 評・池上冬樹(文芸評論家)

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