PR

ライフ ライフ

【科学の先駆者たち】村井真二・大阪大名誉教授 有機合成の新時代を開拓、炭素と水素の切断法発見

Messenger

 簡単で無駄のないこの方法は、すぐに目的地にたどり着ける近道のようなものだ。村井さんは「誰もできないなら、やろうと考えた」と当時を振り返る。

 これを機に、炭素と水素の切断を利用する合成法の研究は世界で一気に活発化。工程を大幅に減らせるため産業界の注目度も高く、既に医薬品に利用されているほか農薬や繊維、電子材料などへの活用が期待されている。

 今夏には横浜市で国際シンポジウムが開かれ、世界中の研究者が現状と展望を話し合うなど、いまや有機合成の分野で世界の一大潮流となっている。

多くの工夫で「棚からぼた餅」目指す

 読書が好きな村井さんは青年時代、人類初の化学繊維とその発明者の足跡を描いた「ナイロンの発見」を読み、化学への夢を大きく膨らませた。

 大阪大工学部に進み、石油化学を専攻。実現は難しいが、成功すれば大きな果実が得られるテーマに取り組む意欲的な研究室で過ごした。これが大発見に挑む姿勢につながったようだ。

 米国に留学したときは永住も検討したが、現地での成果が米国のものになるため魅力を感じられなくなり、1年で帰国した。

 自身の性格は楽観的という。座右の銘はないが「棚からぼた餅」という言葉が好きだ。研究では思いがけない好運が得られるように、さまざまな工夫を凝らしたという。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ