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【がん電話相談から】筋肉に浸潤のない膀胱がん、抗がん剤注入は必要?

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【がん電話相談から】
筋肉に浸潤のない膀胱がん、抗がん剤注入は必要?

 Q 67歳の男性です。2カ月前、血尿が出て尿検査を受けたところ、がんの疑いがあり、膀胱(ぼうこう)鏡(内視鏡)検査で膀胱がんと診断されました。TUR-Bt(経尿道的膀胱腫瘍切除術)を受け、直後に抗がん剤を注入。がんは大きさ1センチで1個、表面の粘膜にとどまっていると言われ、悪性度は聞いていません。今後は抗がん剤の膀胱内注入(1週間おきに4回)と、3カ月おきの膀胱鏡検査を提案されています。抗がん剤注入はどのくらいの効果がありますか。

 A 筋肉に浸潤のない膀胱がんの治療方針は、悪性度(グレード)、深達度(T分類)、大きさ、随伴する上皮内がんの有無-で決まります。今回、悪性度などの詳細が分かりませんが、直径1センチで、粘膜にとどまり、周囲に上皮内がんがなくて、悪性度が低ければ、再発や進行がんになるリスクが低いので、抗がん剤を定期的に注入せずに、膀胱鏡による経過観察のみでもよいと思われます。

 ただし、尿検査で悪性細胞が見つかるがんは、悪性度が高い可能性があります。中程度の悪性度であれば、あなたのような単発で小さい、深達度が浅いがんでも、抗がん剤注入のメリットはあります。注入の回数や期間については明確な決まりはないですが、4回は少なめと思います。注入には、50%の再発率を40%に減らすくらいの効果が期待できるので、検討してもよいと思います。もしも悪性度が高ければ、抗がん剤よりもウシ型の結核菌であるBCGの注入が推奨されます。

 Q 来月、1回目の膀胱鏡検査を受けます。検査の間隔をもっとあけることはできませんか。

 A 悪性度が高いようなら2年くらいは3カ月に1回の膀胱鏡検査が必要です。再発がなければ徐々に間隔を延ばします。膀胱がんの再発率は高いので、定期検査は必ず受けてください。

                  

 回答には、がん研有明病院の米瀬淳二泌尿器科部長が当たりました。カウンセラーによる「がん電話相談」(協力:がん研究会、アフラック、産経新聞社)は、(電)03・5531・0110。月~木曜日(祝日は除く)午前11時~午後3時。相談が本欄に掲載されることがあります。

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