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【老舗あり】甲府市 談露館 皇室の宿泊所として創業

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【老舗あり】
甲府市 談露館 皇室の宿泊所として創業

江戸中期に書かれた「談露」の書の前に立つ中沢大専務=甲府市丸の内 江戸中期に書かれた「談露」の書の前に立つ中沢大専務=甲府市丸の内

 「ホテル名の『談露』は『露(あら)わに語る』という意味で、創業者で俳人だった初代当主・中沢伸吉の俳号です。初代は話し好きだったのではないでしょうか」

 総支配人の中沢大専務(39)は名前の由来をこう説明する。

 創業は明治20(1887)年。昨年10月に130周年を迎えた。山梨県の依頼を受け、初代当主が皇室の宿泊所として、現在ホテルが建つ場所にあった屋敷を提供したのが、旅館業を始めるきっかけだったという。

 蔵造り3階建ての豪壮な建物は、皇室だけでなく、伊藤博文、原敬ら歴代首相、八ケ岳南麓・清里の「開拓の父」として知られるポール・ラッシュ博士のほか、経営者や画家らも泊まったという。当時の宿泊客が、同館のために署名入りで書いた書画が残されている。

  源泉掛け流し誇る   

 甲府市によると、昭和20年7月6、7日の甲府大空襲によって、市内の74%が焼失した。談露館も土蔵を除き、木造の建物が全焼した。

 戦後復員し、経営を引き継いだ3代目当主・中沢富次郎氏が情熱を燃やしたのが温泉だった。甲府は今も市街地に温泉施設が多い。中沢専務によると「そばの県庁の敷地内からすでに温泉を引いていた」という。

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