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【原発最前線】原発は北朝鮮のミサイルに耐えられるか

北朝鮮のミサイル攻撃危険性を争点とした高浜原発差し止め請求で運転差し止めを認めない決定を受け「不当決定」と掲げる支援者=3月30日、大阪地裁(前川純一郎撮影)
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 政府が弾道ミサイルなどへの破壊措置命令を出している間は関西電力高浜原発3、4号機(福井県)を運転してはならないとして、大阪府高槻市に住む女性(82)が2基の運転差し止めを求めた仮処分について、大阪地裁は3月30日、申し立てを退ける決定を出した。この申し立てと判断が注目された背景には、誰もが思い浮かべる素朴な疑問があった。「原発って、ミサイル攻撃に耐えられるの?」(社会部編集委員 鵜野光博)

航空機衝突は対策済み

 関電などの説明を基に結論を先に書けば、原発は新規制基準によって大型航空機の衝突などのテロ対策を義務づけられてはいるものの、ミサイル攻撃についての基準はない。飛来するミサイルの種類や命中箇所によって結果は変わるため、一概に答えることはできない-ということになる。

 新規制基準では、原子炉建屋から100メートル程度離れた場所に「特定重大事故等対処施設」(特重施設)を設け、緊急時制御室や電源、注水ポンプなどを備えるよう求めている。これは航空機衝突を含むテロで炉心が大きく損傷した場合、放射性物質の放出を抑えるための施設だ。ただ、こうしたテロ対策の詳細について国は「明らかになると、今後のテロリストなどへの対策に支障を及ぼす恐れがある」として公表しておらず、原子力規制委員会の審査でも、特重施設にかかわるものは非公開で行われている。

被害想定「仮定が大きすぎる」

 今回の運転差し止め仮処分申し立ての審尋では、住民側は「稼働中の原発がミサイルなどで攻撃された場合、全電源喪失、原子炉格納容器の破壊、原子炉容器直撃などの事態が発生し、重大事故が想定される」と主張。これに対し関電は「仮にミサイルが直撃する事態を想定したとしても、テロ対策設備を可能な限り活用する」と反論。たとえ格納容器を直撃しても、鉄筋コンクリートや鋼板などによる多重障壁で「制御棒駆動装置や冷却設備が損傷しない可能性もある」としていた。

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