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【話の肖像画】相沢病院理事長・相沢孝夫(4) 田中康夫知事がやって来た

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 〈14年6月6日のことだ。長野県の知事部局から電話があり、田中康夫知事(当時)がこれから病院を訪問するという〉

 中信地域の救命救急センターを、同じ松本市にある信州大付属病院にするか相沢病院にするかでもめている時期でした。突然の訪問に、僕が田中知事に賄賂を贈ったんじゃないか、あやしい関係なんじゃないかと噂されました。僕は全然誘ってないですから、田中知事は偶然来たんでしょう。

 「大学が救命救急センターじゃないのに、なぜ医療法人が」という意見も多く、「相沢病院に救命救急センターを取らせない会」まで立ち上がりました。その会に説明に来いと言われて僕が行くと、「相沢病院で誤診された」「あんな病院をセンターにしちゃだめだ」と、広い講堂でつるし上げに遭ったりもしました。大変だったですけど、なかなかできない体験でした。

 〈相沢病院は17年4月、新型救命救急センターの指定を受けた〉

 僕は正しいことをきちんと粘り強くやっていれば、道は必ず開けると思ってるんです。反発しても文句を言っても仕方ない。反対する人には「そうですね」「そうですね」と言うしかないんですよ。一方ではきちんとしたこと、誰にも負けないことをやる。人間だから間違いや失敗もあるけれど、そのままにしておくんじゃなくて、反省して次の一歩、より高みに行くぞという気持ちで前向きにやっていれば、次の偶然が飛び込んでくる。それが偶然か必然かは分かりませんが。(聞き手 道丸摩耶)

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