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【話の肖像画】大阪大教授・関谷毅(2) 科学者というより営業マン

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【話の肖像画】
大阪大教授・関谷毅(2) 科学者というより営業マン

大阪大学の関谷毅教授 (川口良介撮影) 大阪大学の関谷毅教授 (川口良介撮影)

 技術がどれだけ素晴らしくても、現場で役に立たなければ何の意味もありません。対話の中で「何が現場で求められているのか」「何が課題となっているのか」を知ることが重要だと考えています。

 私は、その点、科学者というより営業マンなのかもしれません。相手の話をじっくり聞き、自分の技術(商品)を提案する。技術をどのように応用するかは、それぞれの現場に合わせて柔軟に変えていく主義です。時には、現場の方々と何時間もミーティングをすることもあります。

 研究者は研究室に閉じ籠もっているイメージがありますが、私は逆ですね。専門の電子工学とは全く無縁とされる方々の元に足を運んで、どのようなコラボレーションができるか日々、考えています。

 〈地道な努力の結果、平成27年からは開発した小型センサーを建造物などインフラ点検の分野に活用する研究も開始した〉

 少子高齢化が進む中、産婦人科と同様、インフラ点検の現場も人材難に苦しんでいます。高度経済成長期に整備されたインフラは老朽化が深刻で、専門業者が現場で計測機を使用したり、目視で確認したりして、傾きやひび割れなどの有無を調べる必要があります。しかし、現場の方々と話すと全く人手が足らず、今のままでは作業が間に合わないことが分かりました。ここに技術を生かしたい。

 今後も、科学技術を提供できる「交渉のプロ」として社会的にニーズが高い現場をサポートしていきたいですね。(聞き手 板東和正)

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