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【温故地震】東日本大震災(2011年) 津波と決別した田老地区 都司嘉宣

丘陵を整地して作った岩手県宮古市田老地区の新市街地。右奥は旧市街地=2017年11月(都司嘉宣氏撮影)
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 2011年の東日本大震災で、太平洋沿いに広がるリアス式海岸に面した岩手県の市街地は巨大な津波に襲われ、その大半で過半数の家屋が流失するなど甚大な損害が生じた。

 「万里の長城」と呼ばれる総延長2・4キロ、高さ10メートルの国内最大級の防潮堤を備えた宮古市田老地区も、その一つだ。同地区は1896年の明治三陸沖地震の津波で約1800人、1933年の昭和三陸沖地震の津波で約900人が亡くなったことを教訓に、34年以降、地区を城壁のように囲む巨大な防潮堤を整備していた。

 その結果、東北地方を中心に142人の死者・行方不明者が出た60年のチリ地震津波でも、同地区の被害はほぼ皆無だった。この成果は世界的に注目され、各国の津波研究者が日本を訪れる際は、必ず見学する場所の一つとなっていた。チリ地震津波後にも増築が行われ、最終的に完成したのは66年のことだった。

 だが、大震災による想定外の巨大津波には無力だった。津波は防潮堤をやすやすと乗り越え、市街地は全滅状態に。同地区の死者は181人に達した。

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