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【正論】原発ゼロ法案の落とし穴は何か 国際環境経済研究所理事・竹内純子

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 政府は日本の脆弱性説明せよ

 原子力技術の利用を継続するかどうかは、利用することに伴うリスクと利用しないことで生じるリスクとを比較衡量し、国民が判断すべき問題だ。原発ゼロ法案に迫力がないのは、「原子力事業をやりたがっている悪者」という仮想敵を置いて、それを法律で縛りさえすれば問題が解決できるかのような思考に陥っているからだろう。本当の敵は、利用しないことで生じるリスクであり、それをいかに回避するかが重要なのだ。

 しかし一方、わが国のエネルギー政策が現状どのようなリスク想定の下に描かれているのか、政府の説明が国民に届いているとは言い難い。日本のエネルギー供給の脆弱(ぜいじゃく)性に加え、原子力の安全対策や賠償制度、廃炉や放射性廃棄物処分の課題など、政府の責任ある発信が求められている。

 福島原子力発電所の事故によって、原子力技術の利用に伴うリスクは国民の目に明らかにされた。しかし、国民から見えづらいリスクにも備えを講じておくことこそ、政治や行政の重要な役割であろう。(国際環境経済研究所理事・竹内純子 たけうち すみこ)

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