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【話の肖像画】作家・編集者 末井昭(3) 伝説の雑誌「写真時代」編集長

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 目立つようになってきたんでしょうね。息子の部屋で見つけた母親でしょうか。編集部に主婦とおぼしき女性から電話がかかってくるようになりました。「おたくの会社はどのような趣旨でこのような雑誌を出しているんですか」と問い詰められて。それまでも毎月警察に呼ばれて、ギリギリのわいせつ基準を把握していたつもりだったんです。けれど、主婦層・世間さまから存在そのものを否定されている。「写真時代」は自分の作品と思っていたので、自主規制で中途半端な本を作るくらいなら、もうやめようと思いました。

 〈そんな矢先、わいせつ図画販売容疑で捜査が入り、ついに「写真時代」も発禁に〉

 取り調べに呼ばれたのは僕ら編集部員だけでなく、紙や写植、印刷の業者、モデル、撮影場所のラブホテルのオーナーなど、延べ100人近く。影響力が大きかっただけに、見せしめ的に取り調べを受けました。一番参ったのは自分の判断ミスで、荒木さんの出頭が数週間にも及んだこと。荒木さんは根がまじめなインテリで、警視庁からの電話に、受話器を握りしめ、頭を下げていた姿が目に焼き付いています。

 自分のすべてをかけていた「写真時代」も廃刊となり、心に穴が開いて、パチンコ店に入り浸るようになりました。負けて、情けない気分で深夜にコンビニに入って、缶コーヒーを買うんですが…。そうだ! ここにパチンコ雑誌を置いたら売れるだろうと、ひらめいたんです。新雑誌の構想が降ってわいてきました。(聞き手 重松明子)

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