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新型出生前診断、要件を一部緩和 臨床研究から一般診療に 日産婦が公表

会見する久具宏司倫理委員会委員=3日午後、東京都中央区(佐藤徳昭撮影)
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 妊婦の血液から胎児の異常を調べる新型出生前診断について、日本産科婦人科学会(日産婦)は3日、臨床研究を終了し、一般の診療として継続する方針を明らかにした。ただ、診断を受けられるのは35歳以上とする年齢制限や遺伝カウンセリングを十分に行うなどの要件は当面、変更しない。診断が受けられる医療機関が大幅に増えることはないとみられる。

 日産婦は平成25年、妊婦の採血で胎児の3種類の染色体の病気を調べる新型出生前診断を臨床研究として開始。検査対象は高齢などの妊婦に限られ、遺伝カウンセリングを行うなどの要件を指針で定めた。

 基準を満たすと認定された医療機関は当初の15カ所から89カ所に増加。昨年9月までに5万人以上の妊婦が診断を受け、病気が確定した700人のうち9割以上の654人が中絶した。

 日産婦の久具宏司倫理委員会委員は3日の理事会後に記者会見し、「開始から5年たち、妊婦も満足している」と成果を強調。一方で「近くで受けられないなど需要に応えられていない面もある」として、「臨床研究として行う」とした指針の付則を外す。計画書作成や院内の倫理委員会の審査などが不要になるため医療機関側の負担は軽減されるが、「専門医資格の取得が必須などの厳しい要件はそのままなので、急激に実施施設が増えるとは限らない」(久具氏)という。

 ダウン症など3種類の疾患に限られている検査内容や対象妊婦の拡大についても検討課題となっているが、久具氏は「慎重に供給体制を増やす」と述べるにとどめた。

 ◇用語解説

 新型出生前診断

 妊娠10週以降の妊婦の血液に含まれる胎児のDNAからダウン症、13トリソミー、18トリソミーの3つの疾患の可能性を調べる。費用は約20万円。診断を受けるには(1)高齢(35歳以上)(2)過去に染色体の病気の胎児を妊娠したことがある(3)超音波検査などで胎児の病気の疑いが判明した-などの条件がある。診断の結果、陰性なら99%の確率で病気はない。陽性の場合、結果の確定には妊婦のおなかに針を刺す羊水検査が必要となる。

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