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【話の肖像画】タイ警察大佐・戸島国雄(1) 現場に臨場、手探りの鑑識指導

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【話の肖像画】
タイ警察大佐・戸島国雄(1) 現場に臨場、手探りの鑑識指導

(吉村英輝撮影) (吉村英輝撮影)

 〈タイ語で作った初の鑑識の教科書は、タイの国会図書館にも置かれ、今も使われている〉

 若手捜査官と鑑識車に乗り込み、朝9時に出て夜8時まで現場回り。彼らの会話を車の中で聞き、その専門用語の言葉をカタカナでメモし、夜に辞書を引いて、「カートゥタイ…ああ自殺か。カターカンは殺人、カモイは泥棒」みたいに独学した。1年かけて軌道に乗せたけれど、言葉には苦労したなあ。

 残る1年で指導内容をタイ語に残そうと、日本語を勉強中のタイ人学生に翻訳を手伝ってもらい、半年ほどで文書を作りました。お礼に彼らの漫画の翻訳アルバイトを手伝った。それを知ったタイ警察首脳から正式に教科書にするよう命令され、1年間の滞在延長になりました。(聞き手 吉村英輝)

 昭和16年1月1日、山口県生まれ。35年に自衛隊に入隊し、習志野第1空挺団(24期)所属。38年に警視庁に入庁。鑑識捜査官一筋で、三島由紀夫割腹事件やオウム真理教関連事件などを担当した。警視総監賞・部長賞など107回受賞。平成6年に「都民の警察官」。7年11月から国際協力機構(JICA)の指導員としてタイ国家警察科学捜査部に。タイ側からの要請で2年の任期を1年延長。14年に再要請を受け、JICAのシニアボランティアとして再びタイに渡り、鑑識活動実務指導を続ける。

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