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芥川賞に決まって 若竹千佐子 「どん底」の圧倒的な笑い

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芥川賞に決まって 若竹千佐子 「どん底」の圧倒的な笑い

芥川賞の受賞が決まり、記者会見で笑みをみせる若竹千佐子さん =16日、東京都千代田区の帝国ホテル(佐藤徳昭撮影) 芥川賞の受賞が決まり、記者会見で笑みをみせる若竹千佐子さん =16日、東京都千代田区の帝国ホテル(佐藤徳昭撮影)

 映画の終わり頃、皆で歌って踊るのだ。笛も太鼓も口だけでコンコンチキノコンチキショー、仏の沙汰も金次第、と皆でセッションするというか、ラップというのか。見ているうちにあの踊りの輪に私も入りたいと思った。極貧のあの人たちがうらやましいとさえ思った。最底辺のあの暮らし、悲しみを笑いに変えるすさまじさ。

 「おらおらでひとりいぐも」の主人公桃子さんの笑いは、あの時の鋳掛屋の顔いっぱいの笑いがヒントになっている。(寄稿)

                  

【プロフィル】若竹千佐子

 わかたけ・ちさこ 昭和29年、岩手県遠野市生まれ。岩手大教育学部卒。岩手県内で臨時採用教員として働いた後に結婚し上京。専業主婦になる。昨年、「おらおらでひとりいぐも」で文芸賞を史上最年長受賞し作家デビュー。今年1月、同作で第158回芥川賞。

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