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【原発最前線】放射線基準の「妥当性」検証 事故から7年で規制委、食品も議論へ

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【原発最前線】
放射線基準の「妥当性」検証 事故から7年で規制委、食品も議論へ

「1ミリシーベルト」の呪縛

 追加被曝線量1ミリシーベルト以下の基準は民主党政権下で決定。国際放射線防護委員会(ICRP)による事故からの復興途上での線量抑制の目安「年間1~20ミリシーベルト」の下限値だ。また、年間100ミリシーベルト以下の低線量被曝による発がんリスクを証明するのは、極めて難しいとされている。

 更田氏は24日の会見で「率直に言って、参考レベル(1ミリシーベルト)の設定にしくじったのかもしれない」と述べる一方、「時間が経過してから変更することが果たして正しいのかどうか。1ミリの議論はもっとも重要で基本にかかわるものではあるが、現状でそれに手を付けるかのような議論に入るのは、福島の方々にとってメリットよりデメリットの方が大きいのではないかと感じているし、歴史的な検証の世界の話なのではないか」と見直しに否定的な見方を示した。

 国際医療福祉大クリニック院長の鈴木元氏(放射線病理学)は「年間1ミリシーベルトや食品などの基準について、もう一度なぜその基準値が出てきたのかを踏まえて数値を考えた方がいい。緊急時と平時とで考え方は分けるべきで、食品基準も汚染率の仮定によって変わる。その情報がしっかり国民に伝わらないと、なぜ議論しているかが分からないだろう。国民に根拠を示すことが必要だ」と話している。

 ●毎時0・23マイクロシーベルト==追加被曝線量年間1ミリシーベルトを1時間当たりに換算すると、毎時0・19マイクロシーベルトとなる(1日のうち屋外に8時間、遮蔽効果0・4倍の屋内に16時間滞在する生活パターンを仮定)。計測される放射線には大地からの放射線(毎時0・04マイクロシーベルト)が含まれるため、これと事故由来の0・19を足して0・23マイクロシーベルトが算出される。環境省は放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況重点調査地域の指定や、除染実施計画を策定する地域の要件にこの数値を適用している。

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