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【編集者のおすすめ】悔しいほど予想できない展開 『俺はエージェント』大沢在昌著

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【編集者のおすすめ】
悔しいほど予想できない展開 『俺はエージェント』大沢在昌著

 会社人生を引き算で考え始めたとき、もう一度仕事をしたい作家の一人が大沢在昌さんでした。お付き合いは「天牙(てんきば)」シリーズ(『天使の牙』『天使の爪』)の週刊誌連載の頃からで、半世紀以上に。

 「ザイショーさんとの最後の仕事になるかもしれない。天牙シリーズの第3弾を読みたい」とお願いしたところ、「天牙より書きたい物語がある」と言っていただいた作品が『俺はエージェント』。私が編集人を務めていた小説誌「STORY BOX」で3年間連載した長編小説です。

 物語は下町の居酒屋にかかってきた一本の電話から始まります。それは23年ぶりに復活した、あるエージェント組織の極秘ミッションでした。主人公はスパイ小説好きのフリーター青年・村井。元凄腕(すごうで)エージェントという白川老人と行動し、敵対組織の殺し屋たちに命を狙われるはめに。

 さらに、ミッションに絡む女性たちに男のプライドをボロボロにされてしまいます。大沢作品の主人公としては珍しいキャラクター設定で、「新宿鮫」とは真逆の新たなヒーロー(?)の誕生です。

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