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【話の肖像画】漫画家・矢口高雄(1)40年ぶりに「マタギ」問う

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【話の肖像画】
漫画家・矢口高雄(1)40年ぶりに「マタギ」問う

矢口高雄氏(酒巻俊介撮影) 矢口高雄氏(酒巻俊介撮影)

 「遅咲きの漫画家」が業界で生き残るには自分の得意分野を描くしかない。農村のドラマを描くことが唯一の手段に思えました。好きな釣りの話なら30~50話はいけると考え、「釣りキチ三平」が生まれた。11歳の三平は僕の分身です。48年から週刊誌で10年連載。その後、時間をおいて「平成版」「クラシック」と、さらに10年余り続きました。

 〈デビューから50年近くがたった〉

 もう新作は描いていません。5年前、45歳だった長女を病気で亡くし、同じころ僕に前立腺がんが見つかり手術。気力を失ってしまった。左肘を踏ん張って描いていたが、その肘がたるんで使い物にならない。「釣りキチ三平」の新作を、アフリカ・タンザニアの湖にいる幻の怪魚をモチーフに途中まで描いていましたが、これが僕の限界でした。

 連載していた40~50年代、平均睡眠時間は4時間、週に2日は徹夜。漫画以外のこともやってみたくなり、自動車教習所に通い免許を取った。その免許も先日、返納しました。故郷の生家は母が亡くなってから空き家だったのを昨年、解体した。「断捨離」だけど、老いのわびしさはあるね。

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