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横溝正史、幻の長編小説「雪割草」見つかる…金田一耕助の“モデル”も登場

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横溝正史、幻の長編小説「雪割草」見つかる…金田一耕助の“モデル”も登場

横溝正史の幻の長編小説「雪割草」の草稿=東京都千代田区の二松学舎大(磨井慎吾撮影) 横溝正史の幻の長編小説「雪割草」の草稿=東京都千代田区の二松学舎大(磨井慎吾撮影)

 「八つ墓村」などの推理小説で知られる作家、横溝正史(1902~81年)が戦時中に新聞連載し、長らく存在が忘れられていた長編家庭小説「雪割草(ゆきわりそう)」が見つかったことが21日、分かった。横溝の草稿などを所蔵する二松学舎大(東京都千代田区)が発表した。後の「犬神家の一族」などで活躍する名探偵、金田一耕助の原型とされる人物が登場するなど、横溝文学をたどる上で重要な作品と研究者は評価している。

もじゃもじゃの髪、よれよれの袴

 「雪割草」は、新潟毎日新聞(連載中の他紙との統合で新潟日日新聞に紙名変更)に昭和16年6月から12月末まで掲載され、400字詰原稿用紙で800枚ほどの分量。全集や単行本には収録されておらず、戦後は長く忘れられた作品となっていた。

 横溝作品としては唯一の家庭小説で、長野県の諏訪地方を主な舞台に、出生の秘密を抱えたヒロイン、有為子が苦労を重ねながら妻、母として成長していくのが物語の筋となる。主人公の夫として登場する日本画家の賀川仁吾は、くずれた帽子やもじゃもじゃの髪、よれよれの袴といった風貌や、興奮すると言葉に詰まるくせなど、後の金田一耕助と共通する部分が多い。また戦時下で家族を抱え、創作が思うようにいかず苦悩する点など、当時の横溝自身を投影した面もみられる。

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