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修正意見多い用語 「歴史の見方ゆがめる」との指摘も 龍馬、信玄、ガリレオら“落選”

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修正意見多い用語 「歴史の見方ゆがめる」との指摘も 龍馬、信玄、ガリレオら“落選”

 日本史の精選案で半数近くを占めた近現代の用語には、教科書検定で意見が付きがちなものが目立つ。代表例が「従軍慰安婦」だ。近現代史でバランスの取れた記述を求める平成26年1月改定の検定基準に基づき、修正意見が付けられる事例がいまだに多い。

 「南京大虐殺」も30万人など誇大な犠牲者数が問題となっており、犠牲者数に関して「通説的な見解はない」と挿入するなど修正をした上で、検定に合格する教科書が少なくない。

 概念用語が多いのも特徴だ。例えば「逆コース」は、自衛隊の発足など吉田茂内閣の動きを戦前・戦中への逆戻りと捉えた革新勢力が、反対運動の際に使った。関連で「基地反対闘争」などが入っている。

 元高校教諭の占部賢志中村学園大教授は「概念用語で一つの見方が示されると、それに合う用語が選ばれ、歴史の見方をゆがめる恐れがある。教科書は事実を詳細に記述しなければ特定の思想が入り込む余地が生じる。大事なのは生徒の興味を引き出す教え方ができるかだ」と指摘する。

 一方、坂本龍馬など人名の大幅な削減も波紋を広げている。研究会は「除いたのは大学受験に必要な基礎用語からで、教科書に載せることまで否定していない」と説明するが、龍馬ファンで知られる俳優の武田鉄矢さんがテレビ番組で龍馬の価値を説くなど反響は大きい。日本史では「楠木正成」「上杉謙信」「武田信玄」、世界史では「ガリレオ・ガリレイ」「マリー・アントワネット」なども外れた。(花房壮、寺田理恵)

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