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【アート 美】知られざる色と形の冒険者 オットー・ネーベル展

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【アート 美】
知られざる色と形の冒険者 オットー・ネーベル展

オットー・ネーベル「ムサルターヤの町 IV 景観B」1937年、グアッシュ・紙、ベルン美術館 オットー・ネーベル「ムサルターヤの町 IV 景観B」1937年、グアッシュ・紙、ベルン美術館

 20世紀前半、色と形をめぐる実験に情熱を注いだ画家たちがいた。抽象画の先駆者のひとり、ロシア出身のワシリー・カンディンスキー(1866~1944年)は、絵画は現実の再現ではなく芸術家自身の内面の表現であるべきだとし、色と形で精神的な世界を示そうとした。彼の親友でスイス出身のパウル・クレー(1879~1940年)も、線や色彩による詩情豊かな作品で知られる。

 この2人と親交し、ドイツとスイスで活動したオットー・ネーベルもまた、色彩の造形的な可能性を追い求めた画家だ。日本ではほぼ知られざる存在だが、日本初の回顧展が東京・渋谷のBunkamuraザ・ミュージアムで開かれている。

 1892年にベルリンで生まれたネーベルは、同世代の芸術家の多くがそうだったように、2度の世界大戦に人生を左右された。建築技師の教育を受けた後、一度は演劇の道を志すも、第一次大戦が勃発し従軍。1916年、36歳の若さで戦死したドイツ表現主義の画家、フランツ・マルク(1880~1916年)の回顧展をベルリンの画廊で見て感銘を受け、画家になろうと決意したという。

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