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【びっくりサイエンス】ゾウムシの体が硬いのは共生細菌のおかげだった 産総研が謎解明、害虫駆除に応用も

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【びっくりサイエンス】
ゾウムシの体が硬いのは共生細菌のおかげだった 産総研が謎解明、害虫駆除に応用も

共生細菌の減少で体が赤みを帯び、柔らかくなったクロカタゾウムシ(産業技術総合研究所提供) 共生細菌の減少で体が赤みを帯び、柔らかくなったクロカタゾウムシ(産業技術総合研究所提供)

 産総研の深津武馬(たけま)首席研究員は「外骨格を硬くするには大量のチロシンが必要。共生細菌をうまく利用することで手に入れ、自分の体を強くしているようだ」と解説する。

 この仕組みを逆手に取ることで、新たな駆除方法を開発する可能性が開ける。共生細菌だけを標的とする薬剤を、散布などの手段で幼虫に与えれば、細菌の死滅を経てクロカタゾウムシの駆除が可能になる。標的が細菌のため、人体に悪影響を及ぼす可能性も低く安全だ。

 共生細菌を利用しているのはゾウムシ類だけではない。昆虫全体の1~2割が共生細菌に成長や生存、繁殖を依存している。害虫も多く、ゴキブリ、シロアリ、シラミ、アブラムシ、ウンカ、ヨコバイ、カイガラムシなど、厄介者ばかりだ。

 深津さんは「さらに詳しい研究が必要だが、これらを駆除する新たな道も開けるのではないか」と話している。(科学部 伊藤壽一郎)

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