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戦艦「比叡」来月に探索…九工大など調査チーム 南太平洋・ソロモン海戦で沈没
九州工業大社会ロボット具現化センターの浦環(うらたまき)センター長(特別教授)らの調査チームが、先の大戦中に南太平洋ソロモン海に沈んだ旧日本海軍の戦艦「比叡」の探索に乗り出す。比叡は、海外で沈没した戦艦で唯一、位置が特定されていない。「海洋立国日本を掲げるなら、海でなくしたものは必ず見つけ出すべきだ」と浦氏は意気込む。(九州総局 大森貴弘)
調査は11月11~25日に実施する。ソロモン諸島・ガダルカナル島(ガ島)の北側海域で、マルチビームソナーを使い水深約500メートルの海底を探索する。元乗組員の証言と潮流などの気象条件から、沈んでいる可能性が大きい場所を既に2カ所特定している。
昭和17~18年、ガ島をめぐり日米両軍は激戦を繰り広げた。比叡は17年11月、総員退艦の後、自沈した。沈没までに時間がかかり、潮に流されるなどしたため、正確な沈没位置が特定できていない。戦死した約180人の遺骨もそのままになっている。
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