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板谷波山の作品44点が故郷に寄贈 時価総額3億円超

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板谷波山の作品44点が故郷に寄贈 時価総額3億円超

寄贈された波山の作品(一部)のうち、絶作となった「彩磁椿文茶碗」を手にする荒川正明・学習院大教授=筑西市丙(田中千裕撮影) 寄贈された波山の作品(一部)のうち、絶作となった「彩磁椿文茶碗」を手にする荒川正明・学習院大教授=筑西市丙(田中千裕撮影)

 茨城県筑西市出身の陶芸家で、昭和28年、文化勲章を受章した板谷(いたや)波山(はざん)(1872-1963年)の作品44点が同市に寄贈され、波山ゆかりの関係者らが記者会見し、作品の内容や寄贈の経緯について発表した。

 寄贈された作品は土浦市の「波山コレクター」として知られた神林正雄氏が40年にわたり収集してきたもの。陶器・磁器のほか、波山のデッサンや掛け軸など。鑑定した学習院大の荒川正明教授(日本美術史)によると、時価総額で3億4000万円とみられている。

 ことし4月に他界した正雄氏から作品を引き継いだ長女の渡辺政代さんが、「波山の作品は一時の預かりもの。多くの人に作品を楽しんでもらうためにも故郷に返したい」という遺志を受けて、今回の寄贈となった。

 荒川教授によると、寄贈された作品は流線型を形どった代表作「彩磁金魚文花瓶」などで、初期から晩年までの作品を網羅するという。荒川教授は「これまでの市の収蔵品と合わせ、約60点の作品はまさに『筑西市コレクション』と呼べるのではないか」と語る。

 また、波山の孫、板谷駿一さんは「多くの作品が故郷に戻ってくることになり、波山も喜んでいるでしょう」と、天国の祖父を思いやった。

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