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企業の過労死、問題は氷山の一角 NHK女性記者労災

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企業の過労死、問題は氷山の一角 NHK女性記者労災

NHK放送センター=4日夜、東京・渋谷 NHK放送センター=4日夜、東京・渋谷

 大手広告会社の電通で新入社員が過労自殺したことをきっかけに、「働き方改革」が一躍注目を集めた。違法残業に対し、国も厳しい目を光らせるようになったが、明るみに出る企業の過労問題は氷山の一角だ。

 電通の高橋まつりさん=当時(24)=は平成27年のクリスマスに都内の社宅から飛び降りた。激務が続き、「眠りたい以外の感情を失った」といった悲痛な叫びをツイッターに投稿。鬱病を発症する1カ月前の残業が月105時間に達していたとして28年9月に労災認定された。

 同社では3年にも入社2年目の男性社員が過労で自殺し、最高裁が12年に会社側の責任を認める判決を出している。これが契機となり、過労死など国の判断基準が見直された。

 だが、悲劇は繰り返される。20年6月、居酒屋チェーン「ワタミ」子会社の女性社員=当時(26)=が自殺。休日がほとんどなく午後から早朝にかけて長時間勤務を続け、24年2月に労災認定された。

 昨年4月には、関西電力高浜原発1、2号機(福井県)の運転延長の審査対応をしていた課長職の40代男性が自殺し、同年10月に過労自殺として認定されている。

 厚生労働省が昨年初めてまとめた「過労死等防止対策白書」によると、27年度に過労自殺(未遂も含む)で労災認定されたのは93件。一方で勤務問題を原因の1つとする自殺は2159件に上っており、過労死の全体像は明確になっていない。

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