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【話の肖像画】前国連大使 吉川元偉(3)外交官夫人業に妻は「約束違反」

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【話の肖像画】
前国連大使 吉川元偉(3)外交官夫人業に妻は「約束違反」

 〈1974年に外務省に入省した〉

 戦争で苦労した父を持ち、平和の分野で役割を果たしたいとの思いが強くありました。同期は27人。研修語にスペイン語を選び、言葉が美しいといわれるバヤドリード大学と、マドリードのスペイン外交官学校で勉強しました。下手なスペイン語を話す日本人を仲間に入れてくれました。初任地アルゼンチンの大使館ではスペイン語を話せる数少ない館員だったので、大和田渉大使の秘書官兼通訳兼メモ取りをし、大使はどう振る舞うのかを学びました。

 スペイン研修時代に知り合った仏女性とアルゼンチンで結婚しました。お金がなく、大使公邸で結婚レセプションをしてもらった。当時、外務省職員約3千人のうち国際結婚は数十人でしょうか。「国際結婚すると出世できないよ」と助言する先輩もいました。日本人外交官の夫人業は子供2人を抱えた妻にとって簡単ではない。当時大使館員夫人は「お花当番」といって大使公邸のお花を生けるとか、バザーの買い出しや販売をするのが当たり前でした。妻は「約束違反」と言いながらも、日本語を勉強して協力してくれました。

 〈88年からのパリの経済協力開発機構(OECD)日本代表部時代、現国際司法裁判所判事の小和田恒氏が大使だった〉

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