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【話の肖像画】建築家・安藤忠雄(2)1カ月でライセンス取得、17歳でプロボクサーデビュー

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【話の肖像画】
建築家・安藤忠雄(2)1カ月でライセンス取得、17歳でプロボクサーデビュー

プロボクサーだったころの安藤忠雄氏=昭和33年 プロボクサーだったころの安藤忠雄氏=昭和33年

 子供のころに体験したことは役に立っています。子供はけんかする。大声を出す。泣く。今思うのは、子供時代に「子供」することの大切さ。そして、生涯「子供」しないと面白いものはつくれない。柔軟な発想が大事です。

 大阪・森小路(旭区)の長屋で育ちました。職人の多い下町で、家の向かいは木工所。終戦直後だから周囲は焼け野原で、老人も子供も皆、路上で将棋を指してましたね。当然、遊びといえば将棋。こう指して、次こう指す…。相手がどう攻めてくるか、頭の中で考え続けないと負けてしまう。

 魚釣りも好きでした。コイかフナか。日によって場所によって捕れるものが違う。餌は、さおは、糸は…と、自然と考えるトレーニングになった。

 野球にも夢中で、満足に道具のない時代だから、グローブを手作りするなど工夫した。週末はよく町内会同士で試合をしましたが、1チーム最低9人必要なのに、7人しか集まらないことがあった。じゃあ、センターとショート抜きで守ろうと提案したりしてね。ある道具、いる人間で戦う。想像力と工夫でカバーする。これは仕事にも通じます。現在、うちの事務所は30人弱で、国内外30カ所以上の仕事をしている状態ですから。

 〈母が一人娘だったため、安藤さんは祖父母の養子として育てられた。小学校に上がって間もなく祖父が他界、祖母と2人だけの生活だった〉

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