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「減酒」助ける外来開設 アルコール依存症“ブレーキ壊れる”前に

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「減酒」助ける外来開設 アルコール依存症“ブレーキ壊れる”前に

患者(右)の話を聴く辻本士郎院長=大阪府東大阪市 患者(右)の話を聴く辻本士郎院長=大阪府東大阪市

 認めない患者

 大阪府東大阪市で長年、アルコール依存症治療に携わってきた「東布施辻本クリニック」の辻本士郎院長によると、最も手ごわいのは患者の「否認」。依存症であることを患者が受け入れようとしないことだ。

 クリニックに通う患者らは「依存症と最初に言われたときはショックだった」と口をそろえる。「自分は依存症と違う」と否認を続けて重症化。仕事を失い、家族を失い、犯罪に手を染めてしまった人も。一日中飲み続ける「連続飲酒」に陥り、数カ月~数年の記憶がないという例もあった。

 「重症患者でも、『自分は酒が好きなだけ』と否認する。慢性疾患と同じで、本人が納得して治療を受けないとうまくいかない」と辻本さん。予備軍や軽症の人はなおさら、自分の飲酒に問題があると認めるのは容易ではないという。

 日本では、男性はアルコール量で1日平均20グラムまでが「適度な飲酒」。ビール500ミリリットル、日本酒1合程度が目安だ。

 辻本さんは「アルコール依存症は誰でもかかる可能性がある病気。ブレーキが壊れる前に手を打てば、病気にならずに済む。トラブルがあるのに『酒の上のこと』と安易に済まさず、自分をよく見つめてほしい」と訴える。

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