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宮部みゆきさん デビュー30周年「この世の春」 節目の年、時代物ミステリー新境地

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宮部みゆきさん デビュー30周年「この世の春」 節目の年、時代物ミステリー新境地

「読者の信用を失わないよう、しっかりしたプロットで面白い作品を書いていきたい」と話す宮部みゆきさん(宮川浩和撮影) 「読者の信用を失わないよう、しっかりしたプロットで面白い作品を書いていきたい」と話す宮部みゆきさん(宮川浩和撮影)

 その作品には、背負いきれない現実のつらさが生み出した物語が、怪異として人々の前に立ち現れるものが数多くある。また、どの作品にも何かしら怪談の要素が感じられる。

 「生きて生活するということは、毎日現実を解釈していくこと。死後の世界はどういうものか、なぜ死ぬのが怖いのか、といった解釈の繰り返しがさまざまな怪談であり、そこに引きつけられるのだと思う。人間が生む物語だから、人間の素晴らしさ、恐ろしさが反映する。一人の人間が強さも弱さも、賢さも愚かさも持っている。そういうことを、いろいろなバリエーションで書き続けたい」

 宮部さんは昭和62年にデビュー。カード破産を扱った『火車』(平成4年)で脚光を浴び、連続女性誘拐殺人を描いた『模倣犯』(13年)で高い評価を得た。しかし、『模倣犯』執筆後、題材のあまりの陰惨さにミステリーを書くのが嫌になり、ファンタジーや時代小説に力を入れるようになった。その頃が転換点となり、20世紀と21世紀とでは、別な作家になった感じがあるという。

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