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【びっくりサイエンス】野菜の鮮度を何カ月も保つ! 日本人が開発したノーベル賞級の「多孔性金属錯体」 世界が注目する驚きの性質とは

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【びっくりサイエンス】
野菜の鮮度を何カ月も保つ! 日本人が開発したノーベル賞級の「多孔性金属錯体」 世界が注目する驚きの性質とは

多孔性金属錯体の構造モデルとサンプル(京都大学高等研究院・物質-細胞統合システム拠点のホームページより) 多孔性金属錯体の構造モデルとサンプル(京都大学高等研究院・物質-細胞統合システム拠点のホームページより)

商業化は欧米が先行、世界で12社のベンチャー誕生

 発表から20年が経過したPCPは近年、実用化に向けた動きが国内外で加速しており、既に日本や欧米、豪州などで計12社のベンチャー企業が生まれている。

 昨年9月には、2012年に創業した英MOFテクノロジーズ社が世界初の商業化として、野菜や果物の鮮度を長期間保つ「TruPick」という製品の提供を始めた。

 この製品は、野菜や果物を腐敗させる植物ホルモンであるエチレンの働きを阻害する物質をPCPの中に取り込んでいる。冷蔵庫の中などで野菜や果物の近くに置いておくと、徐々にエチレン阻害物質を放出するため、数週間から数カ月もの長期間にわたって鮮度を維持できるのだ。

 エチレンの阻害物質は気体なので、そのまま扱うには手間がかかる。これに対してPCPを使えば、お菓子の袋に入っている乾燥剤のような感覚で扱えるので非常に便利だ。既に米国の食品医薬品局(FDA)の承認も取得済みで、全世界での展開を始めている。

 また、これに続く形で米ヌーマット社もPCPを使ったガスボンベを商業化。危険な性質を持つガスの大量輸送や保存に道を開き、日本を飛び越える形で韓国の半導体工場に提供を開始した。

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