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カート・ヴォネガット没後10年 相次ぐ短編集やエッセーの刊行 人類への絶望と愛…今日性に光

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カート・ヴォネガット没後10年 相次ぐ短編集やエッセーの刊行 人類への絶望と愛…今日性に光

没後10年を迎え、カート・ヴォネガットの未発表の短編集やエッセーが刊行されている 没後10年を迎え、カート・ヴォネガットの未発表の短編集やエッセーが刊行されている

 戦後のアメリカを代表する作家、カート・ヴォネガット(1922~2007年)が死去して今年で10年。未発表小説などの刊行が続き、人類への絶望と愛を、優しく、ユーモアたっぷりに紡いだ作家の今日性に光が当たる。

 中央公論新社は3月、ヴォネガットの遺作となったエッセー集『国のない男』(金原瑞人訳)を文庫化した。文学や芸術論に加え、イラク戦争に突き進んだ当時のブッシュ政権への批判が目をひく。〈われわれの指導者たちは、何百万人もの人々に対してきわめて非人間的な扱いをしてきた。それも、宗教や人種の違いを理由にして〉と、その排他性を戒める。

 担当編集者の三浦由香子さんは「現在のトランプ政権と置き換えても通じる鋭さと普遍性をもつ言葉が多い。世界に絶望しても愛嬌(あいきょう)やユーモアを忘れないのも魅力です」と話す。

 大学で生化学を学んだヴォネガットは、科学的知見や奇想を駆使するSF作家として出発。第二次大戦下、自らが捕虜として体験したドレスデン(ドイツ)爆撃を描いた『スローターハウス5』(1969年)をはじめ、シリアスな題材を軽妙な語りでつづった作品で人気を得た。早川書房での邦訳作品の累計部数は130万部を超える。

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